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お子さんのためのお口のケア
2020.01.23
むし歯の痛みは独特で、できれば体験したくないものです。それに歯はほかの器官と違って、一度むし歯になってしまうと二度と元には戻りません。骨折のときのように折れたところがくっつくというようなことはありません。しかし、小さいときから正しいお口のケアをしていれば、その痛みや悲しさを知ることなく過ごすことができます。お子さんのお口のケアについて成長に合わせてみていきます。
0~2歳くらいまで
乳歯が生え始めるのは生後6ヶ月くらいです。まだお子さんが自分で歯を磨くことはできませんので、歯磨きは保護者の方が行ってあげます。お子さんを寝かせて頭を膝の上に載せ、後ろから磨きます。乳歯は柔らかくむし歯菌に侵されやすいのでしっかり磨きます。特に寝ているとき、より繁殖するので、お休み前の歯みがきは重要です。
むし歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口のなかにはいません。成長するにつれて近親者などが持っている菌が入ってきて感染します。生え始めから2歳半くらいまでが感染しやすいと言われています。お口の中の細菌は、3歳くらいまでにその構成比率が決まってくるので、それまでむし歯菌に感染しないよう気をつけていれば、その後はずっとむし歯になりにくい口の中でいることができます。親が噛み砕いた食べ物を与えたり、スプーンの口移しや、スキンシップのキスなどは、この時期は控えましょう。保護者の方ご自身のお口のケアも大切です、むし歯菌の量を少なくしておけば、それだけ感染のリスクも低くなります。
2歳~5歳
2歳を過ぎたくらいから、お子さんがご自身で磨く練習を始めます。最初から上手には磨けませんから、あとで保護者が仕上げ磨きをします。 お子さんを立たせて後ろにまわり、お子さんの頭をお腹と腕で固定して磨きます。
お子さんの上達具合をみながら、5歳くらいまでは続けた方がよいでしょう。
歯ブラシをお口のなかに入れることを嫌がるお子さんもいらっしゃいますが、野菜スティックをご飯のときに出して慣れさせるという方法もあります。
十分にケアを行ってきてもむし歯ができてしまう場合があります。そのようなときはどうせ生えかわるからと言って放置せず、治療をしてください。
そのままにしておくとお口のなかのむし歯菌が多くなってしまい、他の歯のむし歯リスクが高まります。
6歳から
永久歯への生え変わりが始まると、生える途中の部分は食べかすなどが溜まりやすくなります。
また乳歯と永久歯と混在して凹凸のある複雑な並びになるので、磨きにくくなります。
自分で磨かせることが基本ですが低学年のうちは磨き残しをチェックしてあげるのがよいでしょう。
高学年になるにつれ、自分で完璧に磨けるように指導していきます。
ご紹介した方法は決してむずかしくはないですが、習慣になってキチンと行うことができれば、むし歯を知らない、美しい歯の持ち主になることができます。