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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

酸蝕⻭ってなんのこと︖

2021.06.08

タイトルの「酸蝕⻭」という⾔葉⾃体は初めて聞かれたという⽅も多いと思いますが、字⾯から⾒て「酸に蝕まれた(むしばまれた)⻭」のことかなとお判りになる⽅もいらっしゃるかと思います。健康⾯での良さを再認識されている⿊酢、スポーツ時の⽔分補給に飲まれるスポーツドリンク、美容にも良いとされるビタミンCを多く含む柑橘類、どれも体に良いとされています。けれども⻭にとってはあまりありがたくない⾷べ物なのです。

「酸蝕⻭」=「酸に蝕まれた⻭」とはどういうことでしょうか。それは、酸性の強い場所…例えばメッキ工場など酸を取り扱う職場など…で酸を吸い込んだり、酸性の強い⾷べ物や飲み物を摂ることによって、溶けてしまった⻭のことです。
むし⻭も同じように⻭が溶けますが、むし⻭の場合は原因が細菌ということで、原因が酸である酸蝕⻭は別に区別されています。酸蝕⻭も症状が進んでくると知覚過敏やむし⻭のような痛みが出ます。

私たちの⻭は、pH(⽔素イオン指数)が5.5以下の酸性の⾷べ物・飲み物に⻑時間触れると溶けてしまいます。コーラなどの炭酸飲料や栄養ドリンク、スポーツドリンク、⿊酢、ワイン、ビール、オレンジジュース・野菜ジュースなどの飲み物、レモンやみかん、グレープフルーツなどの柑橘類、ドレッシングやぽん酢、しょうゆなどの調味料なども、pH5.5以下に当てはまります。
それらはごく⾝近な⾷べ物・飲み物で、健康にもよいとされているものも多く、私たちにとって⽋かすことのできないものなのですが、摂るときには、その摂り⽅に多少の注意を払う必要があります。

摂り⽅でまず気を付けたいことは、お口のなかの酸性状態が長く続かないようにすることです。ダラダラ飲みやダラダラ⾷べはしないようにしましょう。さらに、⽇ごろからフッ素⼊りの⻭みがきなどを使⽤して、⻭質を強くすることも有効です。ほかにも軟らかい⻭ブラシを使う、酸性の飲み物を飲むときにストローを使う、などをすれば少なからず予防となります。
また、からだには良いことをしているようで、問題なさそうに⾒えるけれども、酸蝕という⾯から⾒るとあまりよくない、ということもあります。例えば、私たちはよく運動中や運動後にスポーツドリンクを飲みます。これは⽔分補給・栄養補給としては⼤切ですが、運動をすることによって、口のなかが乾いて唾液の量も少なくなっていると、酸がいつまでもとどまってしまう危険があります。できるだけ早いタイミングで⽔を飲んで、口のなかを中和するとよいでしょう。

ほかにも、⾷後すぐに⻭磨きをするということも良い習慣のように⾒えます。ですが、酸性の強い⾷事を摂っていたとしたら、酸によって⻭の表⾯のエナメル質が少し軟らかくなっているかもしれません。唾液の働きで中和されてエナメル質が元の状態に戻るのには30分くらいはかかります。⾷後すぐに⻭を磨くと、まだ軟らかい状態のエナメル質に悪い影響を及ぼすかもしれません。そのときの献⽴が酸性が強かったかどうかは、簡単には判断できないので、⾷後の⻭磨きはいつも30分以上経ってから⾏うのがよいでしょう。

⽇常の⽣活のなかで酸蝕というものは避けることはできませんが、正しい知識に基づいて予防をしていけば、健康⾯のメリットを享受しながら、うまく付き合っていけるでしょう。

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