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乳歯のむし歯 その2
2022.11.24
乳⻭は上下20本です。2歳半から3歳くらいまでに⽣えそろいます。
この時期はむし⻭が増える時期でもあります。何でも⾷べられるようになるのと同時に、⽢いものが好きになってくる時期でもあるからです。
⻭が溶けてむし⻭になる条件は、お⼝のなかが酸性状態であることです。お⼝のなかに⾷べ物が⼊っている時間が⻑かったり、⾷べる回数が多かったりすれば、その分だけむし⻭になるリスクは⼤きなります。
おやつの時間やご飯を⾷べる時間を決めて、ダラダラといつも⼝のなかに⾷べ物が⼊っている、というような⾷習慣にならないようにしましょう。
また、出来ればこのくらいの時期から、お⼦さんご⾃⾝で⻭を磨く練習を始めましょう。 最初から完璧には磨けませんから、お⼦さんの⻭みがきが終わったら、仕上げ磨きを⾏ってください。
⻭科医院でのフッ素塗布も、⻭が⽣えそろったら始めるとよいでしょう。3ヶ⽉から半年に⼀度くらい定期的に、14歳くらいまで続けると効果 が⼤きいといわれています。
永久⻭に⽐べて乳⻭は、酸によって溶けやすく、むし⻭になりやすいと⾔われています。そのうえ、乳⻭は永久⻭に⽐べてエナメル質も柔らかく 薄いので、ひとたびむし⻭になると、進⾏も速く、数か⽉で⼤きな⽳になり、半年くらいで神経に達してしまうこともあります。
⼦どもの場合、まだ痛みの感覚が発達していないので、痛がらないことも特徴で、保護者の⽅が充分に注意してもむし⻭になってしまうこともあ ります。
むし⻭の治療は乳⻭も永久⻭も基本的には同じですが、いくつか注意しなければいけない点もあります。
まずは、お⼦さんの協⼒を得ることが重要です。
治療の過程では、⻑時間にわたって⼝を開けてもらう必要があったり、不快感を伴う治療もあります。 泣き叫んでいる⼦供さんに無理やり治療をすることは「トラウマ」を与え、「⻭医者恐怖症」にさせてしまう場合があります。
技術的な側⾯から⾒ても注意点があります。お⼦さんは⼝が⼩さく、⻭も⼩さくしかも薄いこと、永久⻭の⽣え替わりの時期、⽣え替わりがうまく進むようにすること、先ほども書いたように治療にはお⼦さんの協⼒は必要ですが、それには限界があること、などを⼗分に踏まえたうえで、処置を進める必要があります。
ケースによっては、⻭を削ってむし⻭を取り除くよりも、フッ素や、⾍⻭の進⾏を⽌める薬(フッ化ジアンミン銀)を塗って処置して、あわせて⼝腔内のケアを指導していく、という選択をすることもあります。
乳⻭に限ったことではありませんが、むし⻭が進⾏してからの治療は、時間もかかりますし、技術的な 難易度も⾼くなります。仕上げ磨きをするときなど、⽇ごろから、お⼝のなかをチェックし、出来れば⻭ 科医院の定期健診を受けたりして、早期発⾒、早期治療を⼼がけましょう。