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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

⼊れ⻭とお⼝の乾燥

2023.10.31

 ⼊れ⻭(義⻭)を使っていて「⼊れ⻭が合わない」「すぐ外れる」といった悩みをお抱えの⽅も多いようです。
顎の変化などから⼊れ⻭の形態や、かみ合わせに問題があることも多いですが、お⼝の乾燥が原因であることも多くあります。お⼝の乾燥を補うのに、重要な働きをしている唾液の減少が⾒られるのです。

 唾液はお⼝のなかで粘膜や⻭を守る役割や⾷べ物を摂りやすくする役割などを果たしていますが、⼊れ⻭にとっても重要な役割を担っています。

 例えば総⼊れ⻭の場合、⻭ぐきに義⻭が密着するのに、あいだに⽔分が⽋かせません。

 唾液のネバネバが緩衝材かつ接着剤として機能しています。何らかの理由で唾液の量が減ってしまうと⼊れ⻭に冒頭のような不具合が起きてきます。

 唾液の量は⾃律神経によって制御されているので、我々の意志ではコントロールできません。年齢や時間帯、緊張度合いなどによって変わってきます。

 そして平常時から⼝の乾燥が起きているのであれば、⼝腔乾燥症(ドライマウス)の可能性があります。

以下のような症状はないでしょうか。

  • ⾆の下に唾液が溜まっていない
  • ⾆の上に唾液がなく乾いている
  • 唾液が泡⽴っている、ネバネバしている
  • お⼝のなかの粘膜がツルツルしている
  • ⽔分摂取量や尿量の減少(脱⽔が疑われる時)

 ドライマウスの原因はさまざまです。多いのは加齢によるもので、噛む⼒が弱くなり唾液の分泌が減っていることが考えられます。

 ほかにもストレス、糖尿病・シェーグレン症候群(⾃⼰免疫疾患の1つ)・エイズ・パーキンソン病などの病気、⾎圧降下剤・抗うつ病薬・利尿薬・抗アレルギー薬・鎮痛薬など薬の副作⽤、などが挙げられています。

お⼝が乾燥気味でも⼊れ⻭を快適に使うには、⼊れ⻭とお⼝のなか両⽅に潤いを与えることです。 ⼊れ⻭を濡らしてから装着するようにし、お⼝の⽅はうがいをして、さらに保湿剤の塗布も効果的です。

 ⽇々のケアも⼤切です。お⼝のなかの清潔を保ち、⽔分補給に加え、うがいの回数を増やしてみましょう。⼈⼯唾液や保湿ジェルなど、⼝の中の乾きを和らげる製品なども活⽤します。 「⾆の突出を繰り返す」「上下左右に動かす」など、⾆のストレッチといった⼝腔体操や唾液腺マッサージで、唾液腺を刺激します。

 よく話すこと、歌を歌うなども、⾆と頬の筋⾁を動かすので、唾液の分泌を促進します。

 加齢とともにからだやお⼝の悩みが増えていくのはある程度仕⽅ありませんが、ケアを適切に⾏うことで少しでも悩みを和らげたいものです。

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