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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

親知らずを抜いたほうが良いサインは?

2025.03.04

こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。
歯科医師になって26年、これまでの数多くの症例を見てきた中で今回は「親知らずを抜いたほうが良いサインは?」について書いていきます。


親知らずは正式には「第三大臼歯」と呼ばれ、成人期に生えてくることの多い歯です。まっすぐキレイに生えてくれれば問題ないのですが、実際には斜めに生えたり埋まったままになったりと、トラブルを引き起こしやすい歯として知られています。痛みや炎症が起こるだけでなく、むし歯や歯周病のリスクも高めてしまう原因にもなるため、抜歯を検討したほうが良いケースも少なくありません。今回のブログでは、親知らずを抜いたほうが良いサインや注意点、抜歯のタイミングなどを詳しく解説していきます。


目次

  1. 親知らずとは何か?
  2. 親知らずを抜く必要がある理由
  3. 抜歯を検討したほうが良いサイン
  4. 抜歯のタイミングと注意点
  5. 抜歯後のケアと生活上のポイント
  6. 親知らずのお悩みに対する当院のアドバイス
  7. まとめ

1. 親知らずとは何か?

親知らずは、一般的に10代後半から20代前半に生えてくることが多い歯です。ただし、個人差が大きく「30歳を過ぎてから突然生えてきた」という方も少なくありません。日本人の顎は欧米人と比べて小さめであるため、親知らずが生えるスペースが足りず、斜めや横向きに生えてしまうことが多いのが特徴です。

親知らずは4本生えてくるケースが一般的ですが、中には1本も生えない方もいます。生えていないように見えても、実は歯茎の下に埋まっている場合もあります。また、レントゲン写真で確認すると、顎の骨の深いところに完全に埋まっていて、表面上は全く問題がないように見える方も存在します。


2. 親知らずを抜く必要がある理由

2-1. むし歯歯周病リスクの増大

斜めや横向きに生えた親知らずの周辺は磨き残しが起こりやすいため、むし歯や歯周病のリスクが高まります。特に手前の奥歯(第二大臼歯)との隙間が狭いと、歯ブラシが届きにくくなるため、むし歯が進行してしまいがちです。さらに歯周ポケットが深くなり、歯茎の炎症を悪化させる要因にもなります。

2-2. 隣の歯への悪影響

斜めに生えている親知らずは、隣の歯を圧迫するような形になる場合があります。長期的に圧迫が続くと、手前の歯の根元にむし歯ができたり、歯根を傷つける恐れも。大切な奥歯を守るためにも、親知らずが原因でダメージを与えている場合は抜歯が推奨されます。

2-3. 顎関節への負担

親知らずが正しい位置に生えずに咬み合わせに影響を与えると、咀嚼(そしゃく)のバランスが崩れ、顎関節に負担がかかることがあります。顎関節症の原因のひとつにもなり得るため、歯ぎしりや顎の違和感が続く場合は早めに歯科医師に相談することが大切です。


3. 抜歯を検討したほうが良いサイン

ここでは、親知らずを抜いたほうが良いかもしれない具体的なサインをいくつかご紹介します。

3-1. 繰り返す痛みや腫れ

親知らず周辺の歯茎が腫れて痛みを感じたり、膿が溜まって何度も炎症を起こす場合は要注意です。特に歯茎の一部が親知らずを覆っている状態(智歯周囲炎)になると、磨きにくさから菌が増殖しやすく、痛みや腫れを繰り返すケースが非常に多くみられます。

3-2. 口臭や変な味がする

親知らず周辺がむし歯や歯周病にかかると、膿や汚れの蓄積によって口臭が強くなったり、歯茎から出血しやすくなったりする場合があります。歯磨きを念入りにしても改善しない口臭や違和感が続く場合は、親知らずが原因のひとつかもしれません。

3-3. 隣の歯のむし歯が治らない

手前の奥歯がむし歯になって治療しても再発を繰り返す場合は、親知らずの存在が原因になっている可能性があります。歯と歯の隙間に汚れが溜まりやすく、治療後の管理が難しい状況だとむし歯がぶり返すリスクが高いため、抜歯を検討するのが望ましいこともあります。


4. 抜歯のタイミングと注意点

4-1. 早めに歯科医院で相談を

上記のサインや違和感を少しでも感じたら、早めに歯科医院でレントゲン撮影などの精密検査を受けることが大切です。親知らずの位置や生え方を把握することで、抜歯の必要性やリスク、ベストなタイミングを判断できます。

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4-2. 症状がない場合でも定期的にチェック

親知らずがまっすぐ生えていて特に痛みがないケースでも、定期検診で状態を確認しておくことが大切です。歯ブラシがうまく届かない部分はむし歯や歯周病リスクが高まります。気づいたときには抜歯が難しい状況になることもあるため、普段から予防的に管理することが重要です。

4-3. 健康状態やライフイベントを考慮

親知らずの抜歯は比較的大掛かりな処置となる場合があります。妊娠中や大きなイベント、仕事の繁忙期などは負担が大きくなることもあるため、タイミングを慎重に選ぶ必要があります。歯科医師と相談して、症状の急性化が起こりにくい時期を選ぶのがおすすめです。


5. 抜歯後のケアと生活上のポイント

5-1. しっかりと安静を保つ

抜歯後は出血や痛みが続くこともあります。血液のかたまり(血餅)が傷口を保護する役割を担うため、口をゆすぎすぎたり過度にうがいをすると治りが遅れる原因になります。痛み止めや抗生物質など処方された薬は歯科医師の指示通りに服用し、患部を刺激しないよう注意しましょう。

5-2. 食事や飲み物の注意

抜歯直後は硬いものや辛いもの、刺激の強い飲み物はできるだけ避け、患部に負担をかけないようにしましょう。温かい食事や飲み物は血管を拡張させ、出血を促す可能性があるので、最初の数日はぬるめや冷たいものを選ぶほうが安心です。

5-3. 歯磨き方法の工夫

抜歯後の傷口周辺をブラッシングする際は、歯茎を強く刺激しないように気をつけましょう。歯ブラシの先端を使い、優しく汚れを落とすことが大切です。また、歯科医院でアドバイスされた専用の洗口液やうがい薬を活用すると、感染リスクの低減に役立ちます。

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6. 親知らずのお悩みに対する当院のアドバイス

6-1. カウンセリングを重視

当院では、患者さんの不安をできるだけ軽減するために、カウンセリングを重視しています。痛みの程度やライフイベント、全身の健康状態などを総合的に考慮しながら、最適な治療方針を提案いたします。

6-2. 痛みの少ない治療

抜歯は怖いというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、局所麻酔や静脈内鎮静法など、できるだけ痛みを感じないための方法を選択することが可能です。当院では患者さんの恐怖心を和らげるため、コミュニケーションを大切にしながら安心して治療を受けられる環境づくりを心がけています。

6-3. 抜歯後のフォローアップ

抜歯後の経過観察やケア指導も綿密に行います。術後の通院や洗浄、必要に応じた薬の処方などを含め、トラブルが起きないよう徹底的にサポートいたします。もし術後に気になる症状が出た場合は、早めにご連絡いただければ迅速に対応いたします。


まとめ

親知らずは体質や顎の大きさ、生え方など個人差が大きいため、すべての人が必ず抜く必要があるわけではありません。しかし痛みや腫れ、むし歯や歯周病などの症状が繰り返し起こる場合、あるいは隣の歯への影響が懸念される場合は、抜歯を検討したほうが良いケースが多いのも事実です。

一番大切なのは、親知らずの状態を的確に把握し、症状やリスクに応じて適切な時期に抜歯やケアを行うことです。違和感を覚えたら放置せず、まずは歯科医師に相談してみてください。定期的なレントゲン検査やプロのクリーニングを受けることで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

当院では患者さんそれぞれの状況に合わせた診断・治療プランを提案し、不安や疑問にもしっかり対応いたします。親知らずに関するお悩みや「抜いたほうがいいのか分からない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

碑文谷さくら通り歯科
院長 太田 彰人
日本歯周病学会 認定医
日本顎咬合学会 認定医
かみ合わせ認定医
厚生労働省認定研修指導医
歯学博士

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