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迷わない入れ歯選び│4つのタイプと活用術
2025.03.11
こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。本日は「入れ歯の選択肢」をテーマに、当院で取り扱っている入れ歯の特徴や、入れ歯を選ぶうえで知っておきたいポイントについて詳しくお話しします。近年は素材や技術の進歩により、入れ歯の選択肢がますます増えています。自分に合った入れ歯を見つけて、快適な食事や生活を取り戻す一助となれば幸いです。
【目次】
- 入れ歯の基本知識
- 当院で取り扱う4種類の入れ歯
- 入れ歯選びのポイント
- 入れ歯を長持ちさせるメンテナンス
1.入れ歯の基本知識
歯を失った場合に、そのまま放置してしまうと噛み合わせのバランスが崩れ、残っている歯に大きな負担がかかることがあります。また、見た目や発音にも影響が出たり、食事を楽しみにくくなるなど、生活の質が低下するリスクも高まります。そこで登場するのが入れ歯です。入れ歯は、歯のない部分を補い、しっかり噛む機能をサポートし、見た目の改善にも寄与する大切な治療法の一つです。
入れ歯とひとくちに言っても、部分入れ歯や総入れ歯、素材によってさまざまなタイプがあります。患者さまそれぞれの口腔環境やご要望に合った入れ歯を選ぶことで、より快適に食事や会話を楽しむことができます。

2.当院で取り扱う4種類の入れ歯
当院では、患者さま一人ひとりの状況やご希望に合わせて、以下の4種類の入れ歯をご用意しています。それぞれの特徴を理解し、患者さまに合った入れ歯を選んでいただくことが大切です。
(1) コンフォートデンチャー
コンフォートデンチャーは、歯ぐきとの接触面に軟性素材を使用することで、装着時の痛みや違和感を軽減し、フィット感を高めた入れ歯です。噛む力が強い方でも安定しやすいとされ、金属アレルギーのリスクを回避できる点も魅力です。ただし、一般的に保険外診療となるため、費用面は通常のレジン床に比べて高めになる傾向があります。

(2) 金属床義歯
金属床義歯は、床(しょう)と呼ばれる歯ぐきに当たる部分にコバルトクロムやチタンなどの金属を使った入れ歯です。金属を使用することで床を薄く作れ、装着時の違和感が軽減されるほか、耐久性や熱伝導性にも優れています。長期間使用しても変形しにくいので、快適な状態を保ちやすいのが特徴です。一方で、保険適用外であることが多く、初期費用が高い点には注意が必要です。

(3) 磁石式入れ歯
磁石式入れ歯は、歯根に埋め込んだ金属と入れ歯側の磁石を吸着させて固定するタイプの入れ歯です。ズレが少なく安定感が高いため、食事や会話中に外れにくいのがメリットと言えます。クラスプ(バネ)などを使わない分、見た目も自然に仕上がりやすい点が魅力です。ただし、歯根やインプラントが必要になるケースもあり、適応には口腔内の状態や骨量などの条件が求められます。

(4) レジン床
レジン床とは、合成樹脂(レジン)を主な素材とする床を持つ入れ歯です。保険適用となることが多く、比較的手頃な費用で作れるため、初めて入れ歯を作る方にも選ばれやすいタイプです。一方で、耐久性や熱伝導性の面では金属床に劣る部分があります。割れやすかったり、長期間使うと変色が進む場合もあるため、定期的な調整やケアが不可欠です。


3.入れ歯選びのポイント
入れ歯を選ぶ際には、以下のポイントを押さえておくと、より満足度の高い結果に繋がりやすくなります。
- 目的やライフスタイルを考慮する
食事をとる機会が多い、会話重視、費用を抑えたい…など、それぞれの優先事項を明確にしましょう。 - 歯科医師と充分に相談する
口腔内の健康状態やアレルギーの有無、全身疾患の状況など、専門家の視点からしっかり評価してもらうことが大事です。 - メリットとデメリットを知る
どの入れ歯にも長所と短所があります。納得できる選択のためには、両方の面をしっかり理解しましょう。

4.入れ歯を長持ちさせるメンテナンス
入れ歯を快適に使い続けるためには、メンテナンスが欠かせません。定期的に歯科医院で調整を受け、噛み合わせやフィット感をチェックしてもらいましょう。入れ歯は経年変化や歯ぐきの変化によって合わなくなることがあり、そのまま放置すると痛みや傷み、口内炎の原因になることもあります
また、毎日のケアでは、入れ歯専用のブラシや洗浄剤を使って清潔に保つことが大切です。就寝時には入れ歯を外して、歯ぐきや顎を休ませることをおすすめしています。こうした習慣が、入れ歯の寿命を延ばし、口腔環境を良好に保つ秘訣です。

【まとめ】
今回は「入れ歯の選択肢」として、コンフォートデンチャー、金属床義歯、磁石式入れ歯、レジン床の4種類をご紹介しました。入れ歯は、歯を失った方が再び快適な食事や会話を楽しむために欠かせない存在です。一方で、合わない入れ歯を使い続けると、思わぬトラブルを招くこともあります。ご自身にぴったりの入れ歯を選ぶためには、歯科医師にしっかり相談し、定期的にメンテナンスを行うことが何より大切です。
学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科では、患者さまの口腔環境やご希望に合わせて最適な入れ歯をご提案し、安心して長く使っていただけるようサポートいたします。入れ歯の選択肢についてご不明な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

碑文谷さくら通り歯科
院長 太田
日本歯周病学会 認定医
日本顎咬合学会 認定医
かみ合わせ認定医
厚生労働省認定研修指導医
歯学博士

