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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

入れ歯のメリット・デメリット

2025.03.18

こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。
歯科医師になって26年、これまでの数多くの症例を見てきた中で今回は「入れ歯のメリット・デメリット」について書いていきます。


入れ歯は、歯を失った方が噛む機能を取り戻し、食事を楽しみ、会話をスムーズにするために欠かせない治療方法の一つです。しかし、実際に入れ歯を作るとなると「どんな種類があるの?」「痛みが出るって聞いたけど本当?」「お手入れはどうすればいいの?」など、多くの疑問を持たれる方も多いと思います。そこで本記事では、入れ歯の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、また上手に使いこなすコツまで詳しく解説していきます。

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■目次

  1. 入れ歯とは?
  2. 入れ歯のメリット
  3. 入れ歯のデメリット
  4. 入れ歯のお手入れとケアのポイント
  5. 入れ歯が合わないと感じたときの対処法
  6. 最新の入れ歯事情(デジタル技術と素材の進化)
  7. まとめ
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1. 入れ歯とは?

入れ歯とは、歯を失った部分を人工の歯で補うための装置の総称です。大きく分けると、残っている歯に部分的に引っかけて使う「部分入れ歯」と、すべての歯を失った際に顎の粘膜や歯ぐきなどに直接乗せる「総入れ歯」の2種類があります。入れ歯は歯を補う治療手段として長い歴史を持っており、現在もブリッジやインプラントと並んで、代表的な欠損補綴(けっそんほてつ)治療の一つです。

入れ歯を作る際には、患者さまそれぞれの口腔内の形態や咬み合わせ、残存歯の状況などをしっかり確認し、個々に合った設計を行います。たとえば部分入れ歯であれば、歯にかける金属製のバネ(クラスプ)をどこに配置するか、総入れ歯であれば歯ぐきとの接触面や咬合面をどう設計するか、といった点がポイントになります。


2. 入れ歯のメリット

(1) 比較的短期間で歯を補える

インプラントの場合は顎の骨に人工歯根を埋め込むため、治療期間が長くなることが多いです。それに比べて入れ歯は、型取りや調整を経て比較的短い期間で使い始めることができます。

(2) 外科的処置が不要(もしくは少ない)

入れ歯装着に大きな手術は基本的に必要ありません。外科処置に不安をお持ちの方や、全身的な疾患があるため外科治療に踏み切れない方にとって、入れ歯は重要な選択肢の一つになります。

(3) 複数の歯を同時に補える

たとえば、上下ともに大きく歯が抜けてしまった場合でも、一度に複数本分を補うことができるため、幅広い欠損に対応できます。総入れ歯では上下全ての歯を同時に補うことが可能なので、噛む機能を総合的に回復できるのがメリットです。

(4) 調整や修理が比較的簡単

入れ歯は装置そのものが破損した場合でも、新しい部品や素材を追加したり、噛み合わせを調整したりすることが比較的スムーズに行えます。特に部分入れ歯であれば、残っている歯の状態に合わせて改造することで長期的に使うことも可能です。

当院の入れ歯治療に関してはこちら


3. 入れ歯のデメリット

(1) 違和感・慣れが必要

作りたての入れ歯はどうしても口の中で“異物”と感じられやすく、発音しづらい、噛むと痛む、食べ物の温度が感じにくいなどの違和感が出ることがあります。これらは装着を続ける中で徐々に慣れていくことが多いですが、ある程度の時間が必要です。

(2) 噛む力が天然歯より弱い

入れ歯は粘膜で支える構造上、どうしても噛む力が天然歯やインプラントよりも劣る傾向があります。硬い食べ物を噛むときに食べにくいと感じる方や、部分入れ歯の金属バネがかかる歯に負担がかかる場合があります。

(3) 定期的な調整が必要

お口の中は日々変化しており、特に歯を失った部分の顎の骨や歯ぐきは時間とともに痩せてしまうことが多いです。そのため、定期的な調整を行わないと入れ歯が合わなくなり、痛みや噛みづらさが生じる可能性があります。

(4) お手入れを怠るとトラブルの原因に

入れ歯は装着中に食べカスがたまりやすく、きちんと洗浄・清掃しないと細菌やカビが繁殖し、口臭や口内炎、歯ぐきの炎症などの原因になります。

当院のメインテナンスはこちら


4. 入れ歯のお手入れとケアのポイント

入れ歯を快適に長く使うためには、日々のケアが不可欠です。以下に基本的なポイントをまとめます。

  1. 専用のブラシで清掃
     普通の歯ブラシを使っても構いませんが、入れ歯の表面は細かい凹凸があるため、できれば入れ歯用の専用ブラシの使用をおすすめします。軽く水洗いした後、洗浄剤とブラシで優しくこすって汚れを落とします。
  2. 就寝時は外して保管
     就寝時に入れ歯をつけたままだと、歯ぐきが休む時間がなく、血流の悪化を引き起こす場合があります。清潔に洗った入れ歯は、専用のケースに水または専用の洗浄液を入れて保管しましょう。
  3. 定期検診でプロのチェック
     入れ歯の状態はもちろん、残っている歯や歯ぐきの状態を定期的に歯科医院でチェックしましょう。合わない入れ歯を使い続けると、歯ぐきの傷みだけでなく、残存歯の寿命にも影響を与えかねません。

5. 入れ歯が合わないと感じたときの対処法

入れ歯を使い始めてしばらくすると「痛い」「噛めない」「外れやすい」といったトラブルが起きることがあります。これは、口腔内の変化や入れ歯自体の微妙なズレが原因である場合が多いです。違和感や不具合を感じたら、自己判断で無理に使い続けず、歯科医院で調整を受けてください。

  • 痛みがある場合
    入れ歯が当たっている部分に負担が集中している可能性があります。削る調整だけで改善することも多いです。
  • 外れやすい場合
    入れ歯安定剤(義歯用接着剤)を使用することがありますが、根本的には入れ歯の形が合っていない可能性が大きいです。歯科医院で吸着を良くするための調整を受けるか、新しい入れ歯の作製を検討しましょう。
  • 噛み合わせがズレる場合
    入れ歯と歯ぐきの間に隙間ができたり、咬み合わせの高さが変わったりすることでズレが生じます。定期検診を受けて咬合調整を行うことが重要です。

6. 最新の入れ歯事情(デジタル技術と素材の進化)

近年、歯科医療の進歩に伴い、入れ歯にも新しい技術や素材が導入されています。たとえば、デジタルスキャナーを使って口腔内を正確に採型することで、より精度の高い入れ歯を設計・製作できるようになりました。また、3Dプリンターを活用した試作や最終的な補綴物の作製も進みつつあります。

素材面では、金属を使わないノンクラスプデンチャー(バネのない入れ歯)などの登場により、見た目が自然で装着感の良い入れ歯の選択肢が広がっています。従来のレジン素材よりも薄く、柔軟性があるため、違和感や痛みを軽減できる可能性も高いです。さらに耐久性や清掃性、アレルギーリスクといった点も考慮して、患者さま一人ひとりに最適な素材を選ぶことが可能になっています。


まとめ

入れ歯は歯を失った際の有効な治療方法の一つであり、比較的短期間かつ外科的負担が少なく、複数歯を同時に補うことができます。一方で、装着時の違和感や噛む力の低下、定期的な調整の必要性などのデメリットも存在します。
しかし、適切にケアを行い、歯科医院でこまめに調整を受ければ、そのデメリットを最小限に抑え、快適な日常生活を送ることができるでしょう。デジタル技術や新素材の導入により、これまで以上にフィット感や審美性の高い入れ歯を作ることも可能となっています。もし入れ歯に関するお悩みや疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまの快適な口腔環境づくりを全力でサポートいたします。

碑文谷さくら通り歯科
院長 太田 彰人
日本歯周病学会 認定医
日本顎咬合学会 認定医
かみ合わせ認定医
厚生労働省認定研修指導医
歯学博士

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