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インプラントは本当に安全?
2025.03.25
はじめまして、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科の院長 太田です。今回のテーマは「インプラントは本当に安全か?」です。歯を失った場合の治療として注目度が高い一方、外科処置ゆえのリスクを不安視する声もよく耳にします。そこで本記事では、「インプラントのリスクをしっかり理解しつつ、その安全性を高めるポイント」を専門家の視点から解説いたします。さらに、ブリッジや入れ歯など他の治療法との比較、治療のメリットとデメリットを踏まえたうえで安心して選択いただくための情報をお届けします。
【目次】
- インプラント治療とは?
- インプラントの安全性を支えるポイント
- インプラント治療におけるリスクとデメリット
- 安心して治療を受けるためのチェックポイント
1.インプラント治療とは?
歯を失った際の治療法にはブリッジ・入れ歯・インプラントの3つがあります。インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に冠をかぶせる治療法です。ブリッジや入れ歯と異なり、隣接する歯を削る必要がないため、健康な歯を守りやすい点が特徴です。また、直接骨に固定するためかむ力がしっかり伝わり、顎骨に刺激を与えて骨の減少を防ぐ効果も期待できます。ただし、外科処置を伴うため、糖尿病や骨粗しょう症などの全身状態によっては適応が難しいケースもあり、事前の検査と診断が欠かせません。
当院が採用するストローマンインプラントは、生体親和性の高いチタン製で、表面処理技術により骨と強固に結合しやすい点が大きな強みです。世界シェアNo.1の実績があり、長期間の耐久性が立証されています。

2.インプラントの安全性を支えるポイント
「インプラントは本当に安全なのか?」という疑問は当然です。実際に外科的手術となるため、不安を感じる方は少なくありません。しかし、適切な検査・診断と高度な技術、徹底した滅菌環境が整っていれば、インプラント治療の安全性は格段に向上します。
当院では術前にCTを活用し、骨の厚みや神経・血管の位置を三次元的に把握したうえで埋入位置や角度をシミュレーション。骨が足りない場合は、ソケットリフトやサイナスリフトなどの骨造成を行い、安全にインプラントが固定できる環境を整えます。また、手術中にもCT撮影を行い、神経や血管を避けつつ正確に埋入できるようリアルタイムで調整しています。

3.インプラント治療におけるリスクとデメリット
インプラント治療は非常に有効な手段ですが、いくつかのリスクとデメリットがあります。まず保険適用外のため費用が高額になる点が挙げられ、一般的に1本あたり40~45万円ほどかかる場合が多いです。さらに、外科処置による痛みや腫れ、神経損傷などのリスク、顎の骨と結合しない可能性もゼロではありません。特に重度の糖尿病や骨粗しょう症の方は、骨の回復力や免疫力に影響があるため慎重な判断が求められます。
また、インプラントは埋入して終わりではなく、術後のメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを怠ると歯周病と似た症状のインプラント周囲炎が発症し、最悪の場合インプラントが脱落してしまうリスクもあります。

4.安心して治療を受けるためのチェックポイント
インプラント治療で安心を得るためには、まず実績豊富な歯科医院を選ぶことが大切です。CT診断や骨造成の経験が豊富であるか、使用するインプラントメーカーの安全性や耐久性が十分に検証されているかを確認しましょう。治療前にはブリッジや入れ歯との比較を行い、メリット・デメリットを把握したうえで判断することも重要です。また、治療後は定期検診とクリーニングを欠かさず受けることで、インプラント周囲炎を予防し、長持ちさせることができます。顎の骨が不足している場合でも、スプリッドクレストやGBRなどの手法で骨を増やして埋入可能なケースもありますので、専門家にご相談ください。

【まとめ】
インプラント治療は「歯を失ったあとに再び自分の歯のように噛める」という大きなメリットがあります。しかし、外科手術という不安要素や費用面**、全身状態の問題など、慎重に考慮すべきポイントが多いのも事実です。もし治療を検討されるなら、信頼できる歯科医院でしっかりと検査・診断を受け、ブリッジや入れ歯も含めた各治療法の特徴を納得いくまで比較・検討しましょう。適切なメンテナンスを継続すれば、インプラントは長期間にわたって高い満足度を得られる治療法となります。学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科では、患者さまお一人おひとりの状況に合わせた最適な治療プランをご提案いたします。どうぞお気軽にご相談ください。
碑文谷さくら通り歯科
院長 太田 彰人
日本歯周病学会 認定医
日本顎咬合学会 認定医
かみ合わせ認定医
厚生労働省認定研修指導医
歯学博士

