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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

指しゃぶりのいろは

2020.11.24

お子さんの「指しゃぶり」は、育児中のママやパパにとって、そのままにはしておけない癖のひとつであり、お悩みのご家庭もあるかと思います。巷では様々に言われているようで、「早く止めさせるべき」「ほかの子どももしているし問題ない」「欲求不満では?」「歯並びは大丈夫?」などなど…実際はどうなのでしょうか。

赤ちゃんは、生まれて2~3ヶ月くらいで、口のそばにきた指やものを無意識に口で吸うようになり、この時期くらいから指しゃぶりをする子が出てきます。

さらに4~5ヶ月ごろになると、手を上手に思うところへ持っていくことができるようになるため、手を口のところへ持っていく回数も増え、それにつれて指しゃぶりも増えてきます。

この時期は、目と手の協調運動を学習し始めるときであり、さらに唇でいろいろなものを舐めたりしゃぶったりすることで、ものの形や味、性質や状態を学んでいると言われています。そのように考えると、この時期の指しゃぶりは子供の発育の一環だと言えるでしょう。

やがて成長とともに歩くようになって、口ではおしゃべりを始めるようになり、手も遊びに使うので口に持っていく暇がなくなり、という時期になると、昼間のおしゃぶりは少なくなってきて、退屈なときや眠いときにだけ見られるようになってきます。

2~3歳になっても、指しゃぶりの癖が抜けないお子さんもいらっしゃいます。そのような場合でも、やがて保育園や幼稚園に通い始め、友達と遊ぶようになって、社会性が発達してくると自然と指しゃぶりは減ってくるので、あまり心配する必要はありません。ただし、一日中かなりの頻度で指をしゃぶっている、吸いすぎて指の皮がめくれたり、化膿したりしている、と言うような場合は医師に相談した方がよいでしょう。

4~5歳を過ぎて、さらにそれ以上の年齢になっても、指しゃぶりを止めない場合、またはこの歳になって再発した場合、などは注意が必要です。まずは、かかりつけ医とよく相談してください。親の過干渉や放任といった家庭での問題や、遊ぶ時間が取れていない、退屈している、といった生活環境の問題が影響しているケースもあります。場合によっては心理学の専門家に相談する必要が出てくるかもしれません。

次に歯に対する影響をみてみます。指しゃぶりをする子どもは、開咬(上下の前歯のあいだにすき間があいて前歯がかみ合わない)や出っ歯の傾向が見られます。これらによって、嚥下障害、口呼吸、口元の突出、あごの発育、発音、などへの影響が危惧されます。2~3歳のうちはこのような傾向があっても、乳歯から永久歯への生え変わりによって改善されることも多いです。しかし4歳以上になるとあごの骨格に影響が出て、永久歯列の開咬を起こしやすくなります。

4歳くらいまでに、指しゃぶりを止めることが、歯科の分野から見ても、情緒的な面から見ても、良いと言えるでしょう。

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