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歯周病治療

学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

歯周病に関して

* 歯周病治療は、まず患者様の歯周病の進行度を正確に把握することから始まります。初診時に行われるこの検査は、歯周病の状態を詳細に評価し、適切な治療計画を立てるために不可欠です。

治療の第一段階では、効果的な歯みがき方法の指導と歯石の除去を通じて、プラークと歯石を徹底的に除去します。これにより、歯周病の原因となる細菌を減らし、歯肉の健康を改善することを目指します。

重度の歯周病の場合、この基本的な処置だけでは不十分なことがあり、検査と歯石除去のサイクルを繰り返し、歯周ポケットの深さと炎症の程度を継続的にモニタリングします。

治療が完了した後も、達成した健康状態を維持するためには定期的なメインテナンスが必須です。メンテナンスでは、定期的なクリーニング、検査、そして必要に応じた追加治療が行われ、患者様の口内環境が安定し、再発のリスクを最小限に抑えることを目指します。この継続的なケアにより、長期的な口腔内の健康が保たれます。

歯周ポケット測定

「音もなく忍び寄る」などと言うことがありますが、歯周病は「痛みもなく忍び寄る」病気です。しかも「ゆっくり忍び寄る」ので、気づくのが遅れがちです。ですから、ご家庭でのブラッシングや、取り切れない歯垢や歯石は歯科医院で除去してもらう、などのプラークコントロールで「予防する」ことが重要です。「歯周ポケット測定」は、歯周の状態を数値であらわせるので、定期的に測定することで歯周病の予防と早期発見を可能にします。

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プローブ

歯周ポケットは、歯肉溝(歯と歯肉の間の溝)が、歯周病により、溝が深くなってしまいポケット状になっている状態を指します。歯肉溝そのものを歯周ポケットと呼ぶこともあります。歯周ポケットの深さは、歯と歯茎の状態が健康であれば通常1~3ミリ程度です。それが、中程度の歯周炎になると3~5ミリ、進行した重度の歯周病では6ミリ以上になります。長い歯の根でも10数ミリであるので、6ミリ以上の溝があると、グラつきなど不安定な感じになるであろうことは、おわかりいただけると思います。

歯周ポケットが何ミリの深さか、ということは自分でわからないでしょうし、測ることもできません。歯科医院に行って「ポケット探針」「ポケットプローブ」と呼ばれる専用の器具で測定します。細い針状の器具で目盛りがついており、これを歯と歯茎の間に入れ、溝の深さを測ります。表裏、端寄り、中央など1本の歯で4~6か所測定します。出血やグラつきもチェックします。痛みは通常ありませんが、腫れがあるとチクッと感じることがあります。

歯周ポケットが4ミリ以上の歯についた汚れや歯石は、ご家庭でのブラッシングでは取り除くことができません。歯科医院で取り除きます。適切なブラッシングと取りきれない歯垢や歯石を除去する歯科医院での治療を続けていれば、歯周ポケットはだんだんと浅くなってきます。歯周ポケットが浅くなり、歯茎が締まって下がってくると、歯の根が見えてきます。少し心配かもしれませんが、歯茎の腫れが引いて健康な状態に戻ったということなので問題ありません。

歯周病の自覚症状は、かなり進行しないと出てこないので、状態が数字でわかる歯周ポケット測定は、歯周病予防に大きな役割を果たしています。

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歯周病の進行過程

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正常な場合

歯周ポケットは1~2㎜

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歯肉炎

歯周ポケットは2~3㎜

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軽度歯周病

歯周ポケットは3~4㎜

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中度歯周病

歯周ポケットは5~6㎜

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重度歯周病

歯周ポケットは6㎜以上

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歯周病末期

自然に抜けてしまいます

危険信号は?

こんな症状のあるかたは要注意です。

歯周病は最初、痛みを伴わずに進行していきます

ほとんどの人は、歯肉から血が出る。腫れた。
といった自覚症状を感じてからはじめて来院されますが、このような症状があるときは、かなり進行した状態です。
歯周病は歯磨きでは防げません。
毎日の歯磨きをしていれば歯垢の除去はある程度可能ですが、歯石の除去は歯ブラシではできません。
歯石は一度できると歯の周りに軽石のような性状で強固に歯に付着します。

歯周病の治療と予防

歯周治療の流れ

1.歯磨きと歯石除去

歯周病にかかった場合は、まず精密な検査を行って現在の歯ぐきや歯槽骨の状態、歯周病を悪化させる要因の有無などを分析し治療計画をたてます。初期の治療では、歯周病の進行を抑制するためにプラークと歯石の除去が重要です。適切な歯みがきにより歯ぐきの炎症が減少し、歯ぐきが引き締まり、歯石の除去が容易になります。歯石を取ると歯石の表面や内部の細菌が減り、さらに歯ぐきが引き締まってきます。

2.歯磨きと歯石除去

ブラッシングと歯石除去によって歯肉の健康は向上しますが、そのままでは再発のリスクがあります。そのため、歯垢が付着しにくく、また取り除きやすい口腔内環境を作ることが重要です。適合しない補綴物は取り除かなければならず、不正な咬み合わせが歯槽骨の吸収を促進するため、咬み合わせの調整も必要です。さらに、歯周病の進行で歯が動揺している場合は、早期に歯を抜くことも選択肢になります。こうした基本的な歯周治療により、歯肉の状態は改善され、ある程度安定します。この段階で、再び詳細な検査を行い、状態が改善していれば、メンテナンスフェーズへと移行します。

3.歯周外科処置

基本的な歯周治療後も深い歯周ポケットが残る場合、歯ブラシでは清掃できないため、再発のリスクが高まります。このような場合、歯槽骨の形状を改善し、歯周ポケットを減らすために歯周外科手術が行われることがあります。歯周組織の再生治療によって、保険適用外であっても、歯槽骨や歯肉を増やすことが可能です。手術後も、治療効果を確認するために詳細な検査が続けられます。

4.メンテナンス

歯周病治療を経た後、歯肉の炎症は改善されるものの、時には歯槽骨の支持が不足している場合があり、その際は修復物によって歯の安定を図ることがあります。歯周治療は一言で言い表せないほど、個々の症状や口内環境によって異なるプロセスを要するため、治療計画を緻密に立てております。さらに、どんなに質の高い治療を受けたとしても、日々の適切なブラッシングが行われなければ、歯肉の健康は維持されないということを理解することが重要です。そのため、治療完了後も、状態を良好に保つための定期的なメンテナンスを受けることが大切です。

スケーリング

スケーリングとはスケーラー(あるいは超音波スケーラー)と呼ばれる金具を使って、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去することをいいます。

ルートプレーニング

ルートプレーニングとは、スケーリング終了後に、歯根表面の歯垢によって汚染・軟化したセメント質や象牙質を除去し歯根面を硬く滑沢な面に仕上げることをいいます。

ルート(歯根部)をプレーニング(平らに)することはとても重要であり、これがでこぼこのままだと歯根部のむし歯の原因になります。

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歯周病が進んでしまった方のために

歯周外科とは

歯周病が進み、骨吸収が進んでしまった場合、一般的な器具では歯石がとれません。その場合、麻酔をしたうえで、炎症を起こしている歯肉をメスで切り取り、歯の根っこについた歯石をとります。

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根気良い治療が必要

歯周病が骨にまで及んでしまう主な原因は、歯垢、歯石です。原因を除去し、適切な処置を行なうことで、かなり進んだ病状も回復する場合があります。指示を守っていただき、根気よく治療を続けることが必要です。

評価

歯周病治療は確認が必要

歯周病治療の流れの中で、大きなポイントとなるのが評価です。評価とは、治療の効果を判定することです。基本的には、最初の診査と同様のことを行い、問題点が改善されたかを診ていきます。

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