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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

予防と治療費

2021.01.12

私たちを悩ませるむし歯や歯周病といった歯の病気を未然に防ごうという予防歯科ですが、最近ではかなりその認知度も高まってきました。一方で、実際に歯の定期健診を誰もが受けているか、というとそこまでは至っていないのが現状です。
予防歯科として歯の定期検診を受けようと思ってはいても、忙しくて行く時間が取れないとか、3ヶ月ごと、半年ごとなど期間が空くのでついつい忘れてしまうとか、行けない方、続かない方の理由はさまざまだと考えられますが、定期検診にかかる費用がもったいない、という考えの方もいらっしゃるでしょう。


先進国のなかでも充実していると言えるわが国の医療保険制度では、2割から3割の自己負担で高水準の治療を受けることができます。この恵まれた環境はもちろん素晴らしいのですが、予防という観点から見ると逆にそれを軽視してしまう側面はないでしょうか。
歯の病気などは、比較的治療費が安いですし、痛くない治療をうたうなどサービスもよいので、お金を払ってまで予防のための定期検診を受けなくとも、「悪くなったら治してもらえばいい、痛みも少ないし費用も安い」という考えに傾きやすいのではないでしょうか。

しかし本当にその考えでいいのでしょうか。
詰め物やかぶせ物を作らなければならないような大きなむし歯になると、通院回数も増え、費用も多くかかります。そのうえ、詰め物・かぶせ物は「一生もの」ではないので、外れたり、作り直したりなど何年かに一度は再治療が必要になり、その都度費用もかかります。審美性を意識して自費の材料を使うようにすれば、その費用だけで予防にかかるものを超えるでしょう。
歯周病では歯の問題だけに留まりません。歯周病は糖尿病や肥満など、様々な全身疾患と関連があると言われていて、研究も進んでいます。成人病や生活習慣病と呼ばれるような病気に罹り、多額の治療費を払うことになったり、最悪の場合、命を失うことにもなりかねません。

興味深い調査データも発表されています。 歯科の定期健診を受けている人は、生涯治療費が平均より低く済むというものです。 その調査によると、歯科の定期健診を受けている人は、48歳までは医療費が平均を上回るものの、その後逆転し、年齢を経るにつれて差は広がり、65歳の段階では、平均の6割程度の負担となっているということです。結果、歯科費用を含めた生涯治療費でも平均を下回ると結論づけたそうです。
「歯が悪いと食事が偏ったり、歯並びが悪くなったりする。それが糖尿病や肩凝り、骨粗しょう症を招き、体全体の健康に影響する」と分析しています。(トヨタ関連部品健康保険組合・豊田加茂歯科医師会共同調査)

健康維持のためには必要と思っていても、遠ざかってしまうことも多い定期健診。治療費の面から見てもメリットがあることをおわかりいただけたと思います。これを機会に予防歯科に取り組んでみられるのもよいかもしれません。

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