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学芸大学の歯医者 | 碑文谷さくら通り歯科・矯正歯科 *

フッ化物応用 3つの方法 その3

2022.04.28

○フッ化物配合歯磨剤 の続き

フッ化物配合歯磨剤の予防効果を十分に発揮させるためには、適切な方法で使用することが大切です。
この方法を始める時期は一定時間うがいができて、吐き出しができるようになる2歳過ぎくらいからです。

効果的な使い方のポイントとして、適正量の歯磨剤を使用する、就寝前に使用する、使用後のうがいの回数と水の量を少なくする、という3点があげられます。

適正量について具体的に書くと、6歳までは安全性を考慮して豆粒大程度(約0.25g)、6歳以上では歯 ブラシの植毛部分の半分くらい(約0.5g)とします。

使用回数については3歳未満では1日1回、3歳からは 1日2回以上の使用が推奨されています。

    実際の手順です。

  1. 歯みがきの前に歯磨剤を歯全体に広げる
  2. 適度な泡立ちを保ちながら2分間程度は歯磨きを行う
  3. 歯みがき後、歯磨剤を吐き出し、少量(10~15ml)の水で5秒間ブクブクうがいをする(できるだけ1回ですます)
  4. 歯みがき後1時間程度は飲食を控える

フッ化物も過剰に摂取すれば中毒を起こします。下痢や腹痛などの症状を起こすほか、大量摂取すると低カルシウム血症、高カリウム血症が引き起こされ、二次的に不整脈、血圧低下、心停止などにいたることがあります。

(財)日本中毒情報センターでは、体重1kgあたりフッ素の中毒量は約 5~10mg/kg、消化器症状は 3~5mg/kg としています。

フッ化物洗口で、洗口液のフッ化物濃度を 250ppm、1回のうがいで 10ml の洗口液を使うとして、フッ素量は 2.5mg です。

一方、体重15kgのお子さんの消化器系の中毒量が45~75mgですから、先ほどの洗口液を誤って全量飲み込んだとして、その量は中毒量の18~30分の1程度になります。

もう一つ、フッ化物を継続して摂取すると、歯に白い斑点やしみなどが現れる斑状歯(歯牙フッ素症)という症状があらわれることがあります。

ただし、これも適正な量・方法で使用していれば、歯牙フッ素症になることはほとんどありませんし、症状も軽微に留まります。

フッ化物のむし歯予防効果と過剰摂取によるリスクを十分に認識したうえで、正しく使用してむし歯に強い歯を作りましょう。

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