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乳歯の短い人生 2 -乳歯が永久歯に生え変わるまで-
2023.12.22
乳歯は妊娠6週目位からお母さんのお腹のなかで「歯胚」として生まれて、その人生をスタートさせます。
生後6か月くらいから実際に生え始め、3歳くらいまでに全部で20本の歯が生えそろうまで、3年超かけています。
そして12~13歳くらいで永久歯に生え変わってしまうまでの短い間に、永久歯がきれいに生えるようガイド役となり、また自ら磨り減ることで顎の形成を助ける、など重要な役割を果たし、儚くも充実した人生を送っています。
12~13歳くらいで永久歯に生え変わるまでの時期や順番は個人差がありますが、まず生え変わるのは下の前歯で、続いて上の前歯が生え変わっていきます。それが5歳半くらいです。
同じころ、生え変わりではない歯で、六歳臼歯と言われる第一大臼歯も乳歯の奥に生え始めます。
第一大臼歯は永久歯のなかで一番溝も深く、形も立派で一番大きく、かみ砕く力も最大といわれています。また、かみ合わせの中心となり、歯ならびの基礎となる重要な歯です。正面から6番目の歯です。
一方で、全貌が見えてくるまでに時間がかかるので、むし歯になりやすい歯でもあります。奥にあるので生え始めは特に見えにくく、磨きにくいのでむし歯にならないよう気を付けましょう。
上下4本の前歯が生え変わったあと、第一大臼歯との間の犬歯とその奥の小臼歯が生え変わってきます。上の歯の場合、小臼歯→犬歯、下の歯は犬歯→小臼歯の順番となることが多いようです。上の歯では、あとから生える犬歯が出てくるときに十分なスペースがないと八重歯になることがあるなど、生える順番と歯並びは密接に関係しています。
その後、12歳ころまでに一番奥の第二大臼歯が生えてきて、全ての永久歯が揃います(親知らずを除いて)。
乳歯が抜けそうになってきたとき、最初グラグラしてきても、無理やり取る必要はありません。徐々に大きくグラグラするようになって自然に抜けます。 舌で痛くない程度に前後左右に揺らしてみるのは構いません。
乳歯は自然に生え変わるものではありますが、何らかの原因でうまく生え変わらない場合もあります。以下のような場合は、歯科医院に相談したほうが良いかもしれません。
- 乳歯がしっかりくっついていて痛くて取れない
- 左右対称に生えかわらない(片側は抜けたのに反対側の同じ位置の歯が抜けそうな気配がない
- 乳歯の下ではなく、違う位置に永久歯が生えてきた
- むし歯の乳歯が抜けずに残った
乳歯を無理やり抜いたり、逆に永久歯が生えてきているのに残ってしまったり、ということになると歯 並びやかみ合わせに影響します。 自然の成り行きに任せることが基本ですが、上記のようなケースには多少注意が必要となります。