こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。
歯科医師になって26年、これまで数多くの症例を見てきた中で、今回は「親知らずを抜くべきかどうか」について本音でお話します。
概要
「親知らずは抜いた方がいいの?」「痛くないから放置してもいい?」
そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。実は親知らずは、抜くべきケースと抜かなくても良いケースがあり、見極めがとても大切です。
本記事では、口腔外科の専門的な観点から、親知らずを抜くかどうかの判断基準、また抜く場合のベストタイミングや、抜かずに放置するリスクまで、わかりやすく解説します。
目次
親知らずとは?
親知らず(智歯)は、永久歯の中でも最後に生えてくる奥歯で、通常は10代後半から20代前半にかけて生えてきます。上顎・下顎それぞれに左右1本ずつ、合計4本あるのが一般的ですが、人によっては最初から1本も存在しないという場合もあります。
問題なのは、現代人のあごが小さくなってきており、親知らずが生えるスペースが足りないこと。そのため、斜めに生えてきたり、埋まったままだったり、隣の歯を圧迫したりと、様々なトラブルを引き起こすことがあるのです。
抜いたほうがいいケース
以下のような場合には、抜歯を強くおすすめします。
- 歯茎が何度も腫れて痛む(智歯周囲炎)
- 斜めや横向きに生えており、隣の歯を押している
- 虫歯や歯周病のリスクが高い位置にある
- すでに虫歯が進行している
- 矯正治療やインプラント治療の妨げになる
- 妊娠・長期旅行などでトラブル時の治療が難しい状況を避けたい
たとえば、当院の口腔外科ページでもご紹介しているように、横向きに生えた親知らずが原因で、隣の第二大臼歯まで虫歯になってしまったケースも少なくありません。
抜かなくてもよいケース
一方、次のような条件に当てはまる親知らずは、無理に抜く必要はない場合もあります。
- まっすぐ正常に生えていて、噛み合わせも良好
- 日常的に清掃できており、炎症や虫歯の兆候がない
- ブリッジの支台や将来的な歯牙移植として利用する可能性がある
とはいえ、これらのケースも「現在問題がない」だけで、将来どうなるかはわかりません。
定期的に歯科医院でレントゲン検査や口腔内のチェックを受けることが大切です。
抜歯のベストタイミング
親知らずの抜歯に最適な時期は、炎症が起こる前の20代前半〜30代前半と言われています。
理由は以下の通りです。
- 骨が柔らかく、抜歯後の回復が早い
- 親知らずの根が未完成または浅い
- 全身の健康状態が安定している
親知らずを抜くことに不安を感じる方も多いと思いますが、痛みが出てからでは手遅れになることもあります。気になる方は、初診の流れをチェックして、早めに受診されることをおすすめします。
放置のリスクとは
親知らずを放置した場合、以下のようなリスクが考えられます。
- 虫歯や歯周病のリスクが高まる
- 周囲の歯に悪影響を与える
- 膿がたまり、顎の骨に炎症が広がることも
- 口臭や痛みなど生活の質が低下する
特に智歯周囲炎は、慢性的な痛みと腫れを繰り返す厄介な症状です。抗生剤で一時的に症状が治まっても、根本的な解決には抜歯が必要なケースが多くあります。
当院での親知らずの診療について
当院では、CT撮影による三次元的な診断を行い、神経や血管との距離を正確に把握した上で抜歯を行います。
また、必要に応じて術後の痛みや腫れを軽減する処置も実施しており、できるだけ安心・安全な治療を心がけています。
難症例の場合は大学病院と連携し、紹介状も作成しておりますので、「他院で断られた」「怖くて相談できない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
親知らずは、「抜くべき」「抜かなくていい」の二択ではなく、患者さん一人ひとりの状況に応じて判断する必要があります。
痛みや腫れを感じている方はもちろん、まだ何も症状がないけれど将来が不安という方も、ぜひ一度歯科医院で診断を受けてみてください。
当院では、学芸大学駅徒歩5分の立地にて、地域の皆様の親知らずの悩みに寄り添っています。
少しでも不安がある方は、どうぞお気軽にご来院ください。
碑文谷さくら通り歯科
院長 太田 彰人
日本歯周病学会 認定医
日本顎咬合学会 認定医
かみ合わせ認定医
厚生労働省認定研修指導医
歯学博士