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歯を抜けたままにするとどうなる!?

こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。
歯科医師になって26年、これまでの数多くの症例を見てきた中で今回は「歯を抜けたままにするとどうなる?」について書いていきます。

【概要】
歯を抜いたまま放置してしまうと、見た目だけでなく噛み合わせや周囲の健康にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。具体的には、歯並びの乱れや顎関節症(がくかんせつしょう)のリスク、さらに残っている歯に負担がかかり、将来的に大きなトラブルに発展する可能性も考えられます。本記事では、抜けた歯を放置することのリスクや治療法について解説し、早期対策の重要性をわかりやすくお伝えします。

■目次

  1. 抜けた歯が引き起こす主な問題
  2. 歯並びへの影響とそのメカニズム
  3. 顎関節への負担と症状
  4. 放置し続けるリスクと全身への影響
  5. 歯を補うための主な治療法
  6. 歯を失わないためにできる予防策
  7. まとめ

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1,抜けた歯が引き起こす主な問題

歯が抜けたままになっていると、まず見た目の問題が気になる方が多いでしょう。特に前歯の場合、笑ったときに歯の欠損部分が見えることで大きなコンプレックスになるケースがあります。また、歯を失うと噛む力が低下し、食事の際に不便を感じるようになります。硬いものが食べにくくなったり、咀嚼(そしゃく)のバランスが崩れて胃腸への負担が高まることも少なくありません。

さらに、歯は隣り合う歯や噛み合う歯と互いに支え合うことで機能を果たしています。一部の歯が欠けると、その欠けた部分を補うために残っている歯に負担がかかり、結果として歯全体の寿命が短くなる恐れがあります。特に高齢になってからは、一本の歯の欠損が思わぬ形で健康被害を引き起こすこともあるので注意が必要です。

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2,歯並びへの影響とそのメカニズム

歯を抜けたまま放置すると、周囲の歯が少しずつ動いてしまう可能性があります。たとえば、上の歯が抜けた場合、噛み合っていた下の歯が上方向に伸びてくることがあります。これは、歯が自分の噛み合う相手を探そうとして動いてしまうためです。その結果、噛み合わせがずれて顎(あご)全体に負担がかかり、さらには歯並びの乱れにつながるのです。

また、隣同士の歯は互いに接触し合ってバランスを保っていますが、欠損があると両脇の歯が傾いてしまうこともあります。歯並びが乱れるとブラッシングがしづらくなり、むし歯や歯周病リスクも上がります。こうした長期的な問題を防ぐためにも、抜けた歯を放置せずに早めの治療が大切です。

当院の入れ歯治療ページ

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3,顎関節への負担と症状

歯を失うと噛み合わせのバランスが崩れ、顎関節への負担が増える場合があります。顎関節に過度な力がかかると、顎を開閉する際に痛みや音(カクカク音)が生じたり、口が開きづらくなるといった顎関節症状が出てくることも珍しくありません。

顎関節症は放置すると頭痛や肩こり、首のコリなどの全身症状につながることもあります。特に長期間にわたって歯の欠損を放置していると、噛み合わせのズレが慢性化し、治療にも時間がかかる恐れがあります。つまり、歯を抜けたままにしておくことは、全身の不調へと連鎖するリスクを抱えているともいえるのです。

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3,放置し続けるリスクと全身への影響

抜けた歯の放置を続けると、残った歯の寿命が短くなり、さらに将来的に複数本の歯を失うリスクが高まります。噛み合わせのバランスが乱れて食事に偏りが生じれば、栄養の摂取にも悪影響を及ぼし、免疫力の低下にもつながりかねません。

歯の健康は全身の健康とも深い関わりがあるといわれており、近年では歯周病と糖尿病、心疾患などの関連性も報告されています。歯を一本失うだけでなく、その後の生活習慣や咀嚼力の低下から、思わぬ体調不良が引き起こされる可能性があるのです。だからこそ、歯の欠損を放置しないことが、健康寿命を延ばす上でも重要になってきます。

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4,歯を補うための主な治療法

歯を失った場合、そのままにせず適切な治療を行うことで、口腔内の機能や見た目を回復させることができます。代表的な治療法としては、次のようなものがあります。

  1. ブリッジ
    欠損した歯の両脇の歯を削り、そこに橋渡しをするように人工の歯を装着する方法です。比較的短い治療期間で噛む機能を取り戻せますが、健康な歯を削る必要があるのがデメリットです。
  2. 入れ歯(部分入れ歯、総入れ歯)
    欠損部位に合った形の入れ歯を作り、残っている歯や歯ぐきを利用して固定します。比較的費用が抑えられる一方で、フィット感や咀嚼能力が天然歯よりも劣ることがあり、定期的な調整が必要です。
  3. インプラント
    顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。ブリッジのように周囲の歯を削る必要がなく、噛む力や見た目が天然歯に近いメリットがありますが、外科手術を伴うため費用と治療期間がかかります。 インプラントに関する詳細はこちら

自分に合った治療法を選択するためには、まず歯科医師による正確な診断が欠かせません。口腔内の状態や患者さんのライフスタイルを踏まえて、もっとも適切な方法を一緒に検討することが大切です。

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5,歯を失わないためにできる予防策

そもそも歯を抜かずに済むようにするためには、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療が鍵となります。定期検診で歯科医院を受診し、歯石除去や歯周病のチェック、むし歯の初期段階での治療を行うことで多くのトラブルを防げるのです。

また、毎日のブラッシングも見落とせません。歯と歯の間や歯ぐきとの境目までしっかりケアすることで、歯肉炎(しにくえん)や歯周病を予防できます。補助的にデンタルフロスや歯間ブラシを使うと、より効果的に汚れを落とせるでしょう。

加えて、噛み合わせに違和感を覚えたら早めに受診すること、そして生活習慣(食生活・喫煙習慣・ストレスなど)を見直すことも予防策の一つです。歯は自分で再生することが難しい組織だからこそ、日々のケアと定期的な診療が重要になります。

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まとめ

歯を抜けたままにしておくと、見た目の問題だけでなく、歯並びや顎関節への影響、さらには他の歯への負担増大など、さまざまなリスクが生じます。長期的に放置すると更なる歯の欠損につながり、全身の健康にも悪影響を及ぼしかねません。

もし歯を失った場合は、早めに歯科医院を受診して治療法を検討することが大切です。ブリッジや入れ歯、インプラントなど、それぞれにメリット・デメリットがあるため、専門家の意見を聞いたうえで自分に合った治療を選ぶようにしましょう。また、日頃から定期検診と正しいケアを徹底し、歯の欠損そのものを防ぐことが最善策です。私たち歯科医師は、患者さんが長く健康で自分の歯を使い続けられるようサポートをしていきます。歯は一生ものですから、ぜひ今のうちからしっかりと守っていきましょう。

碑文谷さくら通り歯科
院長 太田 彰人
日本歯周病学会 認定医
日本顎咬合学会 認定医
かみ合わせ認定医
厚生労働省認定研修指導医
歯学博士

入れ歯を初めて付ける平均年齢は?


こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。歯科医師になって26年、これまでの数多くの症例を見てきた中で今回は「入れ歯を初めて付ける平均年齢は?」について書いていきます。


入れ歯は、歯を失った際の治療法として昔から一般的に行われてきたものの一つです。近年ではインプラントやブリッジといった治療法も発展し、選択肢は増えましたが、依然として入れ歯を選択される方も多くいらっしゃいます。そこで気になるのが「入れ歯を初めて付けるのは何歳くらいからが一般的なのか」という点です。実は、年代ごとに口腔状態や生活環境も異なるため、一概に「○歳から付け始める」という絶対的な答えはありません。しかし、これまでの臨床経験や研究データから推察すると、ある程度の目安となる年齢層は存在します。本記事では、入れ歯を初めて装着する平均年齢や背景、そして入れ歯を長く快適に使うためのポイントなどについて詳しく解説していきます。ご自身やご家族の将来の歯の健康を考えるうえで、ぜひ参考にしてみてください。

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【目次】

  1. 入れ歯の種類と役割
  2. 入れ歯を初めて付ける平均年齢と背景
  3. 若い世代の入れ歯事情
  4. 入れ歯装着を遅らせるための予防対策
  5. 入れ歯を装着した後のメンテナンスの重要性
  6. 入れ歯と他の治療法(ブリッジ・インプラント)との比較
  7. まとめ
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【1. 入れ歯の種類と役割】

入れ歯には、大きく分けて総入れ歯と部分入れ歯の2種類があります。総入れ歯は歯が一本も残っていないケースで使用し、部分入れ歯は自分の歯が一部残っている場合に使用します。素材や構造、固定方法によっていろいろなタイプがあり、最近では金属床を使った薄型の入れ歯や、目立ちにくいノンクラスプデンチャーといったものも開発され、より快適さや審美性を求める傾向が高まっています。

入れ歯の役割は、失った歯の咀嚼機能を補うだけでなく、歯並びや顔貌を支えることにも大きく関係します。歯が抜けたまま放置すると、残っている歯が傾斜したり、噛み合わせがずれたりする恐れがあり、さらに顎の骨が吸収されることで顔貌にも変化が出やすくなります。このようなリスクを防ぎ、日常生活の質を維持する上でも、入れ歯というのは大変重要な選択肢といえます。

【2. 入れ歯を初めて付ける平均年齢と背景】

入れ歯を初めて装着するのは、一般的には60~70代に入ってからというケースが多いとされています。しかし、近年は歯周病や虫歯による早期の抜歯、ライフスタイルの多様化に伴う食生活の変化などから、50代でも部分入れ歯が必要になる方も決して少なくありません。特に、仕事の忙しさや自己管理不足、歯科医院への通院が難しい環境など、様々な要因が重なることで、若い年代から歯を失ってしまうことも起こり得ます。

高齢化が進む日本では、いわゆる後期高齢者(75歳以上)の方を中心に、総入れ歯を使用している方が増えています。厚生労働省の調査によると、高齢者においては既に半数以上の歯を失っているケースが珍しくないため、総入れ歯が選択される割合が高くなるのです。一方で部分入れ歯に関しては、50~60代で初めて装着する方も多く、実態としては「初めての入れ歯=総入れ歯」というよりは「部分入れ歯からスタートして、最終的に総入れ歯になる」という流れが多いように感じられます。

【3. 若い世代の入れ歯事情】

「入れ歯は高齢者だけのもの」というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、実際には30代や40代で部分入れ歯が必要になるケースもあります。主な原因としては、重度の虫歯や歯周病の放置、外傷による歯の欠損などが挙げられます。特に、忙しさから定期検診を受ける機会を逃し、口腔内のトラブルを放置したまま悪化させてしまうと、抜歯が必要な状態にまで至ることがあります。

若い世代で入れ歯を付けることには心理的抵抗もあるでしょう。しかし、欠損をそのままにしておくと、周囲の歯に大きな負担がかかり、さらに歯を失うリスクを高めることにもつながります。早い段階で適切な治療を受け、必要であれば入れ歯を装着することで、逆に将来にわたって多くの歯を守ることにもなるのです。

【4. 入れ歯装着を遅らせるための予防対策】

入れ歯を付ける平均年齢を上げる(=できるだけ歯を失わずに長く自分の歯を残す)ためには、日々の予防が不可欠です。とくに歯周病は、日本人の歯を失う最大の原因とされており、歯周ポケットのケアや歯石除去、定期的な歯科検診が何よりも重要です。歯周病は痛みが少ないまま進行する場合があり、気がついたときには歯を支える骨が溶けてしまっていることもあります。

また、食生活や生活習慣の改善も大切です。甘いものや炭水化物中心の食生活は虫歯リスクを高めますし、喫煙は歯周病悪化のリスクを飛躍的に高めます。さらに、ストレスが多い環境は免疫力を低下させ、口腔内の細菌が増殖しやすくなるなど、多角的に口腔トラブルのリスクを押し上げる要因となります。こういった生活習慣を見直すことが、結果的に入れ歯装着の時期を遅らせることにつながります。

【5. 入れ歯を装着した後のメンテナンスの重要性】

入れ歯を装着して終わり、というわけではありません。入れ歯が口に合わない、噛み合わせがおかしい、食事がしづらいといった問題が生じる場合もあるため、定期的に歯科医院で調整を受けることが大切です。入れ歯は使っていくうちに摩耗したり、経年的に顎の骨が変化して合わなくなったりします。痛みや不快感を我慢して放置すると、他の歯や顎関節にまで悪影響を及ぼす可能性があります。

また、入れ歯の清掃も重要です。食べかすが付着したままだと細菌が増殖し、口臭や歯茎の炎症、さらには全身への悪影響(誤嚥性肺炎など)につながる恐れがあります。入れ歯専用のブラシと洗浄剤を使い、毎食後にしっかりケアすることを心がけましょう。寝るときは入れ歯を外し、専用洗浄剤や水に浸しておくことも基本的なルールの一つです。

【6. 入れ歯と他の治療法(ブリッジ・インプラント)との比較】

歯を失った際の治療法には、入れ歯だけでなくブリッジやインプラントという選択肢もあります。ブリッジは隣の歯を削って支台とし、連結した人工歯を装着する方法です。インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に被せものを装着します。

ブリッジは自費・保険いずれの場合でも比較的導入しやすい反面、支台となる歯への負担が大きく、削る量が増えるというデメリットがあります。インプラントは、見た目や噛み心地が自分の歯に近いという利点がありますが、外科的処置が必要で費用も高額になることが多く、全身状態によっては施術が難しいケースもあります。

一方の入れ歯は、他の歯を削る量が比較的少なく、対応範囲が広いのがメリットです。総入れ歯の場合は、歯が一本も残っていない状況での対応にも適しています。費用面でも保険診療から自費診療まで幅広く選べる点が特徴です。患者さんのライフスタイルや口腔内の状況、経済的事情などを総合的に考慮して、自分に合った治療法を選択することが重要です。

【7. まとめ】

今回は「入れ歯を初めて付ける平均年齢は?」というテーマを中心に、入れ歯の種類や若い世代の入れ歯事情、予防対策、メンテナンスの重要性などについてお話しました。多くの方が60~70代で初めての部分入れ歯を経験し、その後の状況によっては総入れ歯に移行することも珍しくありません。ただし、若い世代でも虫歯や歯周病などによって部分入れ歯が必要になるケースも増えてきています。

入れ歯は、失った歯の機能や見た目を補ううえで重要な治療法ですが、もっと大切なのは「できるだけ歯を失わないこと」です。定期的な歯科検診で早期治療とメンテナンスを行い、正しいケアを継続することで、歯を失うリスクを最小限に抑えることができます。もし歯を失った場合には、入れ歯以外の治療法も視野に入れながら、専門家と十分に相談して最適な治療を受けましょう。

歯は健康的な食生活やコミュニケーションにおいて大変重要な役割を担っています。入れ歯に対する正しい知識やケア方法を身につけることで、年齢を問わず充実した生活を送ることができるでしょう。歯でお困りの際や、将来に備えた口腔ケアの方法を知りたい方は、ぜひ歯科医院にご相談ください。これからも健康な歯とともに、豊かな毎日を過ごしていきましょう。

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碑文谷さくら通り歯科
院長 太田 彰人
日本歯周病学会 認定医
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歯学博士

大人の矯正

こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。 歯科医師になって26年、これまでの数多くの症例を見てきた中で今回は大人の矯正について書いていきます。

歯の矯正というと、歯がまだ成長過程にある子どものうちに行った方がよいと考える方も多いと思います。しかし最近では、大人の方でも矯正治療をする人が増えてきています。


確かに、顎も含めて成長期にある子どもは、大人に比べて、歯を動かしやすく、顎の大きさをコントロールできるなど、いろいろな方法やテクニックを使うことができます。


一方、大人の場合は、歯周病やむし歯などの病気が原因で、動かせる歯が限られてしまうこともあります。


また、治療期間が長くかかり、その間、矯正装置をつけていなければいけないことも、大人の方にとっては、より大きな問題と感じるかもしれません。


後戻りについても、大人は子供より後戻りしやすいと言われていて、リテイナーという保定装置もある程度の期間つけなければいけません。


それでも、大人の矯正治療が増えている原因のひとつは、歯を美しくしたい、という意識が皆さんの間に広まってきたことにある、といえるかもしれません。


その意識が、長期にわたり矯正装置をつけることなどの、矯正治療への抵抗感を小さくしました
最近では、色つきのカラフルなブラケット(矯正装置)などをつけて、矯正を楽しんでしまおうと考える人もいます。


意識の高まりにあわせて、いろいろな技術も開発され、以前は難しかった症例でも対応できるようになりました。


矯正装置についても、職業柄目立つ装置はつけられないという方や、そうは言っても抵抗感があるという人には、セラミックなどを使って目立たなくしたものもありますし、歯の裏側(舌側)に装置をつける方法もあります。前述のリテイナーも、プラスチック製の透明で目立たないものなどがでています。


また、治療期間についても、レーザーなどを使って、短く済ませる方法が開発されてきています。
大人の矯正の場合、本人が自分の意思で自分で費用を負担して、矯正を行うわけですから、途中であきらめずに最後まで治療しようという意識も高い人が多いですし、むし歯や歯周病になりやすい、矯正装置をつけている間の歯のケアも、きちんとできます
こういった点は、子どもの矯正治療より、むしろ治療を進めやすくします。


患者さんの意識とそれに応えようとする技術は、大人の矯正治療をいまや一般的なものにしました。
矯正を始める年齢に遅すぎるということはありません。歯並びの悩みをお持ちの方、一度、歯科医に相談されてはいかがでしょうか。

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院長 太田 彰人

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歯学博士

インプラントは本当に安全?

はじめまして、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科の院長 太田です。今回のテーマは「インプラントは本当に安全か?」です。歯を失った場合の治療として注目度が高い一方、外科処置ゆえのリスクを不安視する声もよく耳にします。そこで本記事では、「インプラントのリスクをしっかり理解しつつ、その安全性を高めるポイント」を専門家の視点から解説いたします。さらに、ブリッジや入れ歯など他の治療法との比較、治療のメリットとデメリットを踏まえたうえで安心して選択いただくための情報をお届けします。

【目次】

  1. インプラント治療とは?
  2. インプラントの安全性を支えるポイント
  3. インプラント治療におけるリスクとデメリット
  4. 安心して治療を受けるためのチェックポイント

1.インプラント治療とは?

歯を失った際の治療法にはブリッジ・入れ歯・インプラントの3つがあります。インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に冠をかぶせる治療法です。ブリッジ入れ歯と異なり、隣接する歯を削る必要がないため、健康な歯を守りやすい点が特徴です。また、直接骨に固定するためかむ力がしっかり伝わり、顎骨に刺激を与えて骨の減少を防ぐ効果も期待できます。ただし、外科処置を伴うため、糖尿病や骨粗しょう症などの全身状態によっては適応が難しいケースもあり、事前の検査と診断が欠かせません。
当院が採用するストローマンインプラントは、生体親和性の高いチタン製で、表面処理技術により骨と強固に結合しやすい点が大きな強みです。世界シェアNo.1の実績があり、長期間の耐久性が立証されています。

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2.インプラントの安全性を支えるポイント

インプラントは本当に安全なのか?」という疑問は当然です。実際に外科的手術となるため、不安を感じる方は少なくありません。しかし、適切な検査・診断高度な技術、徹底した滅菌環境が整っていれば、インプラント治療の安全性は格段に向上します。
当院では術前にCTを活用し、骨の厚みや神経・血管の位置を三次元的に把握したうえで埋入位置や角度をシミュレーション。骨が足りない場合は、ソケットリフトやサイナスリフトなどの骨造成を行い、安全にインプラントが固定できる環境を整えます。また、手術中にもCT撮影を行い、神経や血管を避けつつ正確に埋入できるようリアルタイムで調整しています。

3.インプラント治療におけるリスクとデメリット

インプラント治療は非常に有効な手段ですが、いくつかのリスクとデメリットがあります。まず保険適用外のため費用が高額になる点が挙げられ、一般的に1本あたり40~45万円ほどかかる場合が多いです。さらに、外科処置による痛みや腫れ、神経損傷などのリスク、顎の骨と結合しない可能性もゼロではありません。特に重度の糖尿病や骨粗しょう症の方は、骨の回復力や免疫力に影響があるため慎重な判断が求められます。
また、インプラントは埋入して終わりではなく、術後のメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを怠ると歯周病と似た症状のインプラント周囲炎が発症し、最悪の場合インプラントが脱落してしまうリスクもあります。

4.安心して治療を受けるためのチェックポイント

インプラント治療で安心を得るためには、まず実績豊富な歯科医院を選ぶことが大切です。CT診断や骨造成の経験が豊富であるか、使用するインプラントメーカーの安全性や耐久性が十分に検証されているかを確認しましょう。治療前にはブリッジや入れ歯との比較を行い、メリット・デメリットを把握したうえで判断することも重要です。また、治療後は定期検診とクリーニングを欠かさず受けることで、インプラント周囲炎を予防し、長持ちさせることができます。顎の骨が不足している場合でも、スプリッドクレストやGBRなどの手法で骨を増やして埋入可能なケースもありますので、専門家にご相談ください。

【まとめ】

インプラント治療は「歯を失ったあとに再び自分の歯のように噛める」という大きなメリットがあります。しかし、外科手術という不安要素や費用面**、全身状態の問題など、慎重に考慮すべきポイントが多いのも事実です。もし治療を検討されるなら、信頼できる歯科医院でしっかりと検査・診断を受け、ブリッジや入れ歯も含めた各治療法の特徴を納得いくまで比較・検討しましょう。適切なメンテナンスを継続すれば、インプラントは長期間にわたって高い満足度を得られる治療法となります。学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科では、患者さまお一人おひとりの状況に合わせた最適な治療プランをご提案いたします。どうぞお気軽にご相談ください。

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院長 太田 彰人

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入れ歯のメリット・デメリット

こんにちは、学芸大学の歯医者 碑文谷さくら通り歯科 院長の太田です。
歯科医師になって26年、これまでの数多くの症例を見てきた中で今回は「入れ歯のメリット・デメリット」について書いていきます。


入れ歯は、歯を失った方が噛む機能を取り戻し、食事を楽しみ、会話をスムーズにするために欠かせない治療方法の一つです。しかし、実際に入れ歯を作るとなると「どんな種類があるの?」「痛みが出るって聞いたけど本当?」「お手入れはどうすればいいの?」など、多くの疑問を持たれる方も多いと思います。そこで本記事では、入れ歯の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、また上手に使いこなすコツまで詳しく解説していきます。

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■目次

  1. 入れ歯とは?
  2. 入れ歯のメリット
  3. 入れ歯のデメリット
  4. 入れ歯のお手入れとケアのポイント
  5. 入れ歯が合わないと感じたときの対処法
  6. 最新の入れ歯事情(デジタル技術と素材の進化)
  7. まとめ
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1. 入れ歯とは?

入れ歯とは、歯を失った部分を人工の歯で補うための装置の総称です。大きく分けると、残っている歯に部分的に引っかけて使う「部分入れ歯」と、すべての歯を失った際に顎の粘膜や歯ぐきなどに直接乗せる「総入れ歯」の2種類があります。入れ歯は歯を補う治療手段として長い歴史を持っており、現在もブリッジやインプラントと並んで、代表的な欠損補綴(けっそんほてつ)治療の一つです。

入れ歯を作る際には、患者さまそれぞれの口腔内の形態や咬み合わせ、残存歯の状況などをしっかり確認し、個々に合った設計を行います。たとえば部分入れ歯であれば、歯にかける金属製のバネ(クラスプ)をどこに配置するか、総入れ歯であれば歯ぐきとの接触面や咬合面をどう設計するか、といった点がポイントになります。


2. 入れ歯のメリット

(1) 比較的短期間で歯を補える

インプラントの場合は顎の骨に人工歯根を埋め込むため、治療期間が長くなることが多いです。それに比べて入れ歯は、型取りや調整を経て比較的短い期間で使い始めることができます。

(2) 外科的処置が不要(もしくは少ない)

入れ歯装着に大きな手術は基本的に必要ありません。外科処置に不安をお持ちの方や、全身的な疾患があるため外科治療に踏み切れない方にとって、入れ歯は重要な選択肢の一つになります。

(3) 複数の歯を同時に補える

たとえば、上下ともに大きく歯が抜けてしまった場合でも、一度に複数本分を補うことができるため、幅広い欠損に対応できます。総入れ歯では上下全ての歯を同時に補うことが可能なので、噛む機能を総合的に回復できるのがメリットです。

(4) 調整や修理が比較的簡単

入れ歯は装置そのものが破損した場合でも、新しい部品や素材を追加したり、噛み合わせを調整したりすることが比較的スムーズに行えます。特に部分入れ歯であれば、残っている歯の状態に合わせて改造することで長期的に使うことも可能です。

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3. 入れ歯のデメリット

(1) 違和感・慣れが必要

作りたての入れ歯はどうしても口の中で“異物”と感じられやすく、発音しづらい、噛むと痛む、食べ物の温度が感じにくいなどの違和感が出ることがあります。これらは装着を続ける中で徐々に慣れていくことが多いですが、ある程度の時間が必要です。

(2) 噛む力が天然歯より弱い

入れ歯は粘膜で支える構造上、どうしても噛む力が天然歯やインプラントよりも劣る傾向があります。硬い食べ物を噛むときに食べにくいと感じる方や、部分入れ歯の金属バネがかかる歯に負担がかかる場合があります。

(3) 定期的な調整が必要

お口の中は日々変化しており、特に歯を失った部分の顎の骨や歯ぐきは時間とともに痩せてしまうことが多いです。そのため、定期的な調整を行わないと入れ歯が合わなくなり、痛みや噛みづらさが生じる可能性があります。

(4) お手入れを怠るとトラブルの原因に

入れ歯は装着中に食べカスがたまりやすく、きちんと洗浄・清掃しないと細菌やカビが繁殖し、口臭や口内炎、歯ぐきの炎症などの原因になります。

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4. 入れ歯のお手入れとケアのポイント

入れ歯を快適に長く使うためには、日々のケアが不可欠です。以下に基本的なポイントをまとめます。

  1. 専用のブラシで清掃
     普通の歯ブラシを使っても構いませんが、入れ歯の表面は細かい凹凸があるため、できれば入れ歯用の専用ブラシの使用をおすすめします。軽く水洗いした後、洗浄剤とブラシで優しくこすって汚れを落とします。
  2. 就寝時は外して保管
     就寝時に入れ歯をつけたままだと、歯ぐきが休む時間がなく、血流の悪化を引き起こす場合があります。清潔に洗った入れ歯は、専用のケースに水または専用の洗浄液を入れて保管しましょう。
  3. 定期検診でプロのチェック
     入れ歯の状態はもちろん、残っている歯や歯ぐきの状態を定期的に歯科医院でチェックしましょう。合わない入れ歯を使い続けると、歯ぐきの傷みだけでなく、残存歯の寿命にも影響を与えかねません。

5. 入れ歯が合わないと感じたときの対処法

入れ歯を使い始めてしばらくすると「痛い」「噛めない」「外れやすい」といったトラブルが起きることがあります。これは、口腔内の変化や入れ歯自体の微妙なズレが原因である場合が多いです。違和感や不具合を感じたら、自己判断で無理に使い続けず、歯科医院で調整を受けてください。

  • 痛みがある場合
    入れ歯が当たっている部分に負担が集中している可能性があります。削る調整だけで改善することも多いです。
  • 外れやすい場合
    入れ歯安定剤(義歯用接着剤)を使用することがありますが、根本的には入れ歯の形が合っていない可能性が大きいです。歯科医院で吸着を良くするための調整を受けるか、新しい入れ歯の作製を検討しましょう。
  • 噛み合わせがズレる場合
    入れ歯と歯ぐきの間に隙間ができたり、咬み合わせの高さが変わったりすることでズレが生じます。定期検診を受けて咬合調整を行うことが重要です。

6. 最新の入れ歯事情(デジタル技術と素材の進化)

近年、歯科医療の進歩に伴い、入れ歯にも新しい技術や素材が導入されています。たとえば、デジタルスキャナーを使って口腔内を正確に採型することで、より精度の高い入れ歯を設計・製作できるようになりました。また、3Dプリンターを活用した試作や最終的な補綴物の作製も進みつつあります。

素材面では、金属を使わないノンクラスプデンチャー(バネのない入れ歯)などの登場により、見た目が自然で装着感の良い入れ歯の選択肢が広がっています。従来のレジン素材よりも薄く、柔軟性があるため、違和感や痛みを軽減できる可能性も高いです。さらに耐久性や清掃性、アレルギーリスクといった点も考慮して、患者さま一人ひとりに最適な素材を選ぶことが可能になっています。


まとめ

入れ歯は歯を失った際の有効な治療方法の一つであり、比較的短期間かつ外科的負担が少なく、複数歯を同時に補うことができます。一方で、装着時の違和感や噛む力の低下、定期的な調整の必要性などのデメリットも存在します。
しかし、適切にケアを行い、歯科医院でこまめに調整を受ければ、そのデメリットを最小限に抑え、快適な日常生活を送ることができるでしょう。デジタル技術や新素材の導入により、これまで以上にフィット感や審美性の高い入れ歯を作ることも可能となっています。もし入れ歯に関するお悩みや疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまの快適な口腔環境づくりを全力でサポートいたします。

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